既婚者好きになってしまった女子の話。恋愛結婚とは言うものの、パートナーとの恋愛が結婚にゴールするには離婚と再婚がともないます。また、不倫や浮気だと言われても仕方の無い恋愛事情ですから相談する相手もなくデートも隠れながらの日々でした。そんな私が彼と結婚するまでのの顛末。
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既婚者に告白すると逆に告白されてしまった雨の日のカフェ

既婚者を好きになって告白しないまま恋愛感情を押し殺してしまうのか?それとも、告白するか?

恋愛って、告白するかしないかどっちがいいかを合理的に考えて判断するようなものじゃないんです。恋愛って合理的じゃなくて感情に支配されて行う、人間のもっとも原始的で本能的な行為なんだと・・・ふと思います。

私の場合、直哉さんを好きになってから「既婚者に恋するなんて自分が損するばかりだから」と打算的な思考は働きませんでした。逆に、既婚者との恋愛が相手の奥さんや子供にとってどれほどのダメージになるかという思考も働きませんでした。これは見方を変えれば、私はとんでもないジコチュウな女だと言われても仕方ないです。でもそれは、合理的じゃなくて感情に支配されるのが恋愛の定義によれば私はジコチュウな女でもないかもしれません。


――その日、ふとしたきっかけで直哉さんとお茶を飲むシチュエーションに展開しました。そこで二人は急接近したのです。

22歳の誕生日が近づいた私。ちゃんとした交際相手もいない今、誕生日を祝って欲しいと思うのはやっぱり直哉さんでした。

ある日、取引先から直帰できることになりました。直哉さんと並んで歩きながら、近くの地下鉄の駅まで行く時に、直哉さんに私もうすぐ誕生日なんですよと話しかけました。でも今年は祝ってくれる人もいなくてさみしいです。と言うと、今マナミちゃん付きあってる人いないの?と直哉さんが聞いてきました。今はいません。でも、祝って欲しいなと思う人はいます。と思いきって言ってみました。
ヘェーと、少し考え込むような表情をする直哉さんに「私、直哉さんにお祝いしてもらいたい」と言ってしまいました。

直哉さんは少し照れたような笑顔をして、僕でいいの?と言いました。
「いいんです、直哉さんじゃなきゃイヤ」そう言うと彼は、
「ありがとう、喜んでお祝いさせてもらうよ」と言ってくれました。
「私、直哉さんが好きです。仕事での直哉さんも尊敬しています。でももっと知らない直哉さんの顔も見たいです。迷惑かけちゃうのはわかってます。でも、自分の気持ちをずっと隠しているのが苦しくて・・・・・・」
「・・・・・・・・・」

気がつけば意思ではなく気持が勝手に喋っていたような・・・そんな勢いで既婚者に告白していた私。自分勝手だけどすごくスッキリしました。瞬間・・・・・・もうこれで恋が実らずともそれでいいと思いました。

長い沈黙の後、直哉さんが口を開きました。
「マナミちゃんのことはずっといい子だなって思っていたよ。もしボクが独身だったら君をほっとかないんだけど・・・嫁と子供がいるんだよ」

直哉さんはどうしようかって顔をして改札を抜け、ホームへ降りていきます。私もその後ろを追いかけながらついて行きました。直哉さんはどこかでもう少し話そうかと私に言い、2つ目の駅で降りました。

地下鉄の駅を出て、雨の中をまた少し歩きカフェに入りました。
時刻は17時前‥お客さんは少なくて、私たちは一番奥のテーブルで向かいあわせに座りました。

彼は――、自惚れかもしれないけど、私が自分に好意をもってくれているんじゃないかって感じていたこと、でも自分には妻と子供がいて私からの告白にすごく動揺していること。でも、私の告白は迷惑ではなく、むしろ嬉しいと‥素直に話してくれました。

それに対して私は――、直哉さんの迷惑になるようなことはしたくないこと、ただ仕事の顔だけでなくプライベートの直哉さんをちょっと分けてほしいなと思っていることを話しました。

直哉さんは、これからどうしたい?と私に聞きます。もしできるなら、誰にも知られずにそっとそばにいたい、もう少し近い関係になりたい、と言いました。もう・・・奥さんへの遠慮とか、そんなこと考えられなくなっていました。もう少し押せば、私のほうに傾く感じがしたからです。

俺は既婚者だから、マナミちゃんに悲しい思いはさせたくないんだけどなぁ。とつぶやく直哉さんに、悲しいかどうかは私が決めることですよ。私は直哉さんが好きなんです。とたたみ掛けました。

既婚者に告白したら相手も好意的に思っていたと告白された私の恋愛感情は加速的に強くなってゆくようでした。

直哉さんは、ありがとう。と言いながら、誕生日のお祝いを考えておくよと言ってくれました。その日は、お茶をしただけでその駅で直哉さんと別れ家に帰りました。

電車の中で直哉さんが一人何を考えているのか、そして家について家族とどういう風に接するのか、気になったけれど、直哉さんに私の気持ちがすべて拒否されなかったことがうれしくて、でも大きな秘密の扉に手をかけてしまった気もして、これから自分がどうなるのか、このままこの気持ちに流されていっていいのか、不安も感じました。

直哉さんは既婚者。私は社会に出たばかりの新人女子社員。告白するなんて青春時代じゃあるまいし、なんだか互いに照れ合うような本当に淡くて不思議な気持ちが私たちの時間を包みます。

夜、家にいるとスマホにメールが入りました。直哉さんからです。
誕生日は日曜日だね。日曜日は都合悪いから、もしよければ金曜日にお祝いってことでいい? そうだよね。日曜日はきっと家族のために空けないといけないよね。

私は、直哉さんがお祝いしてくれるならいつでもいいです。うれしいです。と返事をしました。 誕生日まであと何日?うれしくてうれしくて、眠れなくなりそうでした。
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