離婚して再婚しようとする男性はお金を持っていない?
つまり、元嫁さんとの関係解消のためにお金はドンドン吸い取られてしまうものですよね。離婚の慰謝料とか子供の養育費とか・・・これでは再婚相手との結婚生活に使えるお金には限度があります。結婚は愛だけでこと進むものではありません・・・なんて、私のような未熟者の女子が言うにはおこがましいかぎりですが、私と直哉さんが今後の結婚生活について会話をしていると、ある問題が見えてきたのです。
――しばらく一人で話し続けていた直哉さんがふと我に返ったように「でも、そういえば俺ほとんどまとまったお金はないんだよな」とつぶやきました。
直哉さんのお給料のほとんどは元嫁さんと子供へ渡り、今までの貯金も慰謝料の保険としてほとんど元嫁さんのところに置いてあるので簡単には引き出せないようです。
実は・・・・・・私とつきあっている間、デート代などの出費が足りなくなったときは、元嫁さんと一緒に貯金していた口座から少しずつ引き出していたそうです。
ある日、その事実を知った元嫁さんは激しく怒りました。
そうして、その口座を凍結して自分名義の口座にお金を移動してしまったと聞きました。
その結果、直哉さんが自由に使えるお金は給料から元嫁さんに渡す毎月の金額を差し引いた残りだけです。
正直・・・、とてもじゃありませんが私たちの結婚生活を彩る新しい家具なんて買ってられやしません。
もちろん、私にもそれなりに貯金もあるし、今働いているからお給料もあるし、前の会社を辞める時も少しですが退職金や、積立金の返還があったので、私がすべて出してしまうこともできるのですが…。
そうすると今後の生活でもし困ったことがあったとしたら、不安になります。
とりあえず、必要なキッチン用品、電化製品をピックアップしなければならないと思います。
そして直哉さんはちょっと言い出しにくそうに、結納金の件だけど…。無理だろう。ごめんな。と言いました。
私は、いいよ。別に結納金が欲しいわけじゃないから…。と答えました。
でも、結婚した友達や、エミの話を聞いていると、それなりの金額をちゃんと相手側からいただいているみたい。それで、新生活や結婚式の準備にかなり余裕が持てたと話している友達もいたし。
私は、じゃ婚約指輪は楽しみにしているね。と言うと、直哉さんはすごく厳しそうな顔をして、あっ、それはね…。それはちゃんと用意しなきゃだめだな。と言いました。
ふと、元嫁さんの時は、どれくらい結納金を渡したんだろう、婚約指輪だってどんな感じのを渡したのだろうと思っちゃいました。
離婚した男性と結婚するということ。それは、愛さえあれば乗り越えられる美談のようですが、お金の問題は重要です。
我慢するのは誰?
と、そう考えた時、バツイチだからお金がない・・・だから再婚相手である私が我慢するしかないという結論しかありません。
解決策もなにも無いものはないのですから・・・そうは言っても、元嫁さんにかけたお金と自分にかけられるお金の〝差〟に、これから執着してしまわないか?少し冷静に考えてみる機会は必要かもしれませんね。
とにかく・・・ひとつ言えること。それは、私と直哉さんの結婚は金銭的な比較すると元嫁さんとの新婚には及ばないということです。
結納金や婚約指輪に結婚指輪・・・大きなお金が必要なモノは愛情と引き替えに我慢するだけ。また、私にとっては新婚生活でも実際の日常生活で使う家具や衣類など、細かいところで元嫁さんの影を感じてしまう機会はこれからたくさんありそうです。
そのたびに私を包むやるせなさは、これからも愛によって打ち消されてくれるのだろうか?不安と言えば不安・・・愛に自信があると言えば、ある。でもそれは〝女の意地〟?かのしれない。いろんな思考が頭の中をグルグルまわるような混乱させられるような複雑な女心です。