でき婚さえできない既婚者との恋愛。
好きになった人と「でき婚」…よくある話と言えばそうなります。でも、離婚と再婚を許すから妊娠はするなという元嫁さんの条件をのむことが、私たちが結婚できる唯一の方法だったわけですから、でき婚という根拠で結婚できる人たちは、結婚もできて妊娠できる…とてもうらやましいと思うのです。
それに、できちゃったから結婚することは今の時代、それほど負い目のある行為ではありませんし、バツイチも2バツもシングルもでき婚も昔ほど〝人生の苦労〟のような社会的イメージはありません。
さて後妻とはなれるものの、直哉さんとの間に妊娠できないアゲインスト…
そんなおり、同期だったエミができ婚をするとの連絡が入りました。
エミは今、転職して他社で働いています。
エミの彼は、3つ年下でまだ学生って聞いたけどその彼となのかな?
相手は学生?無職?でき婚?子育て?エー―……!
と本当にびっくりしてしまいました。エミに聞いたみたらやっぱりその彼とでき婚するとのこと。でも赤ちゃんが出来たのに、パパが学生で稼ぎがないから、ギリギリまで私が働くつもりなんてメールが返ってきました。
大変そうだなぁと思いつつ、羨ましくてたまらなかったです。
大好きな人の子どもを身ごもって、しかもちゃんともう結婚することになっている。
でき婚は、結婚も妊娠も全ての望みを叶えてくれる切り札的な結婚理由です。
それなのに、今の私はどうでしょう?結婚予定の相手はいても、すんなり結婚ができるわけではなし、同じように赤ちゃんでもできちゃえば、どうにかなるんじゃない?と思っても妊娠することは叶わず…。
こんな宙ぶらりんな状態。
未来への明るい希望にはしゃぐ気持ちと、ちょっと先さえ見えない不安に落ち込む気持ち。これが交互に浮かんできて苦しい日々。
でき婚するエミのために、お祝いを選びに出かけながらも、羨ましい気持ちを抑える事ができずに、涙が出そうになりました。
でき婚する彼女がうらやましかったのです…。
でもエミは同期で本当に私が仕事で苦しい時に助けてくれたり、直哉さんのことをいろいろ調べてくれたり、力になってくれたのに、直哉さんとのことは結局本当のことは全然話せず、そのまま退職してしまいました。
エミに対してはちょっとそういうところが私後ろめたかったんです。
だから、その罪滅ぼしじゃないけど、エミへのでき婚祝いは盛大にしてあげなきゃと思っていました。
現在妊娠中。安定期に入ったらすぐに結婚式と披露宴をするそうです。
あまり準備期間はないけど、私もエミの力になろうと思っていました。
でき婚というと、きまり悪い印象がありますが子供さえ作ってしまえば結婚を叶えられるもっとも手っ取り早い方法と感じました。
妊娠しないと約束するなら離婚に応じてあなたたちの結婚を許してあげるという元嫁さんの条件が、いかに試練を伴うものなのかが今後しみじみと感じさせられる予感がします。