離婚後、後妻を実家に住まわせる再婚劇。
相手のご家族には後妻という存在は非常に印象が悪いようでした。なので、前回はほとんど話ができずに終わってしまった直哉さんのご両親。
勝手にしろと言わんばかりの対応だった前回。ではあるものの、再婚後は一緒に住むことになるわけですから、きちんと挨拶を言いに再度、直哉さんのおうちに出かけました。
アンタに元嫁さんの代わりはできないわよ!と怒鳴られてしまった妹さんは今回、不在でした。ホッとします・・・・・・。
けれど、相変わらずお母様は、私のことをどうでもいいと言うかあまり感情のない目で見ています。
一応、後妻として家に住まわせてもらうことを認めてくれたお礼を私が言うと、お父様は、ここまで息子が我を通したのは初めてだ。あなたがずいぶん息子をせっついたのではないのか?と言いました。
つまり、直哉さんを強力にコントロールしているのはアンタだろう?という意味だったのです。
私が何も言えずにいると、直哉さんが結構強くマナミはそんなことするわけないだろ!と言ってくれたので、うれしかったです。
お母様が言います。
後妻となるマナミさん、もう私はあなたたち夫婦に何も求めないし、期待もしていません。
ただ、たくさんの人を悲しませた上での再婚だということを心にいつもとめておいて、謙虚に過ごしてください、と言いました。
そして「私たちのことは何もしてくれなくていいから息子のことだけをちゃんとしてくれれば結構ですから。あくまでも私の中での息子の嫁は元嫁さんなのよ…」と言われた時は、いいようもない悔しい気持になりました。
後妻とはどこか薄暗い立場なのですね・・・
2世帯住宅とはいえ、ひとつ屋根の下に暮らすのですから、嫁としていろいろお手伝いをしなければと思っていたのに、それさえ必要ないと言われてしまい、ちょっとショックでした。
私は直哉さんの妻にはなれるけど、それは形としての後妻であり、義実家からの本意で嫁とか家族とかにはなれないんだろうか思うと、今後の生活に暗いものが立ち込める気もしましたし、お母様の私に対しての怒りの気持ちが根深いものを感じざるを得ないのでした。
私が、あまりに不安そうな顔をしていたのに気づいたのでしょうか。直哉さんが2階を見に行こうと誘ってくれたので、私も重い空気の座敷を出ることができました。
直哉さんに思わず、ここに住むのは本当に私たちにとっていいことなの?と言うと、今はあんなに厳しいことを言っている二人だけど、マナミの明るくて優しいところを知れば、きっと態度だって変わるよ。
このまま別居したら、いつまでも歩み寄れないよ。と結構楽天的に返事をしてくるので、一緒に笑っていいものかと、私の顔はきっと笑い泣きのように歪んでいたかもしれません。
2階は3LDKみたいな感じの間取りで、直哉さんはいま一番広いLDKを自分の部屋にしていました。
でも置いてあるのが、仕事関係の本と、小さいTVと洋服関係くらいしかなかったです。ほかの荷物はほとんどまだ元嫁さんのマンションに置いてあるそうです。
複雑な気持ちですが、週末、娘さんと一緒に過ごし、いまだ離婚したことを知らない娘さんのために、そんなにたくさんの荷物を移動させれないのかもしれません。
他にも1室は妹さんの部屋になっていて、今は一人暮らしをしているけれど、荷物をすべて持って行かれないので、時々ここへきては服を入れ替えたり、仕事の本の入れ替えなどに使っているそうです。
私達が結婚してもそのままこの部屋を使うの?と聞いてみたら、直哉さんはそれは妹に聞いてみないとわからないと言っていました。
このままあの妹さんがこの部屋を使い続けるとすると、私たちの新婚生活にずかずかと入り込んでくるのは、目に見えているわけで…。
部屋自体はわりとどの部屋も陽が入り、大人2人の生活だったら、十分でしょう。
ただ、あとからつけたのかお風呂はホテルのユニットバスのようでした。
洗濯機は置くところがありません。
1階の洗面所に置かせてもらうか、お母様に頼んで使わせていただくかです。
2世帯で、完全に別世帯になっているからと言われて喜んでいたのに、なかなかちょっと期待外れでした。
でもここで新生活を始めることは決まりました。
私の後妻人生が始まろうとしていました。