でき婚で妊娠中の友達が調子を崩して入院してしまった話。
友達のエミからメールがきて、面会の許可が出たそうなのでさっそくおいしいゼリーを持って面会に行きました。エミは大部屋を今、ひとりで使っているそうで日中は話す人もいなくて暇で寂しいと言っていたので、ゼリーのほかに私のマンガとか雑誌をいろいろ持って行きました。
彼女はとても喜んでくれて、ゼリーを食べながらいろいろ話しました。
お化粧をしていなくても、少し痩せたエミはすごく色が白くてきれいでした。もうすぐママになる人って、きれいなんだねぇ〜と私が言ったらエミは外へ出てないからだよ。って笑っていました。
話しているうちに、私が会社を退職した頃の話になり、あまりにも急に誰にも相談せずに退職したせいで、変な噂が立ったそうです。
既婚者相手に恋愛して、既婚者の子供を妊娠したあげくに奥さんにバレて会社にもバレる前に逃げ出したとか…。
おおむね当たっている噂でびっくりしました。
ただし妊娠はしてなかったですけど・・・・・・。
でも、女子社員の中ではその相手が誰かって言う方に噂の中心が移って、結構な人数の男性社員の名前が挙がっては消えたそうです。
その中に直哉さんの名前もありました。
エミは、ひどい噂だよね。マナミは家の仕事の手伝いのために辞めたのに。
本当にうちの女子社員の噂好きはすごいからね。私だって何言われてるか…。とため息をつきました。
でもね・・・妊娠したこと以外は噂じゃなくて事実なのです。
この際・・・
既婚者である直哉さんと恋愛した結果、彼を離婚に追いやって私は恋を実らせ後妻となることになったんだと告げようかと思いましたが・・・
産休に入るまでは働きたいと言っていたエミも、下手をすると出産まで入院かも?なんて担当の先生に言われてしまい、退院しても仕事に出れるかわかんないと、不安なことを口にしていたので、私のその噂がすべて嘘じゃないともいえず、私はまたエミに本当のことを言うタイミングを逃してしまいました。
面会中、エミのカレがやってきました。いつの間にか二人はすっかり夫婦の空気で話をしています。そんな二人を見ていると、また宙ぶらりんな自分がむなしくて、二人に挨拶して病室を出ました。
病院の前に、迎えに来てくれた直哉さんの車が停まっていました。
私は、いつもいつも直哉さんに嫌われるのが怖くて、本音をぶつけることができずにいました。
本当は、もっとちゃんとご両親に私とのことを貫く意思を見せてほしい。本当の私を少しでも知ってもらえるように努力してほしい。
私のパパやママにだってそう。私を大事にすると約束したなら、こんな宙ぶらりんなまま放っておかないでほしい。
既婚者との恋愛、離婚、再婚。
この過程で離婚までは確定したものの、私との再婚に向けての段取りはやや難航しているといった感のこの頃。
不安です・・・・・・。
直哉さんに訴えたいことはたくさんあります。
でも直哉さんも離婚して新しい環境で自分や元嫁さん、娘さんとの関係に苦労しているのかもと思っていたから黙っていたのです。
けれど、このまま私がずっと何も動かなかったら、この先ずっとこんな状態かもしれません。それでは、何のために元嫁さんの突き付けた条件を呑んでまで離婚したのかわからないじゃないですか。
今言おう・・・
車を走らせる直哉さんに、ちょっと話したいことがあるのと言いました。