既婚者好きになってしまった女子の話。恋愛結婚とは言うものの、パートナーとの恋愛が結婚にゴールするには離婚と再婚がともないます。また、不倫や浮気だと言われても仕方の無い恋愛事情ですから相談する相手もなくデートも隠れながらの日々でした。そんな私が彼と結婚するまでのの顛末。
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離婚成立から再婚への進展を渋られるいらだち

既婚者との恋愛に勝利した私はとんとん拍子で後妻になれると信じていました。

でも、そこは少し甘かったか・・・直哉さんの両親や妹さんの私への印象は悪く、とりわけ、妹さんは元嫁さんに味方するスタンスで私を嫌います。
直哉さんの両親も離婚から間髪入れずに再婚話となった私たちに〝軽薄〟な印象をもっているのでしょうが、その対象は直哉さんではなくこの私に集中しているような気がしてならないのです。
私は悪者・・・・・・?

息子を離婚に追いやり、そそくさと後妻として義実家暮らしをもくろむ悪い女?それとも年端のいかない若い女子が既婚者との恋愛ごっこで息子をたぶらかした?

とにかく疑心案気でなにもかもが信じられずにいました。
そんななか、頼れる人はただひとり。直哉さんです。
けれど、その彼もここ最近は停滞ムードを納得したかのように、再婚への進展がなかなか進まない事態に無反応な感じがするのでした。
私には、この進捗の悪さが耐えられない・・・。

その日――、いつものんびりとした私が、ここ数日なんかイライラしている感じなのを察していたのか。直哉さんも私の気持ちをくんで、話を聴こうと車を停めました。

私は、最近ご両親との話し合いはどうなの?と聞いてみました。
実際のところ、平日は直哉さんも仕事で帰りが遅く、週末は娘さんと過ごす約束と、話し合いの時間が取れないのが現実で、私たちの気持ちが変わらないことだけは強く言っているそうだけど、やっぱり元嫁さんに対して申し訳ない。
元嫁をあんなに苦しめて、自分たちだけが幸せになろうなんて時期が早すぎるのでは?との考えは変わっていないそうです。

私は今まで、直哉さんに離婚を急がせたり、今でも再婚を急がせたりすることは絶対にしないと思ってきたし、そうしたかったけど、もう限界に近いこと。

あんな理不尽な元嫁さんからの条件を我慢できたのも、ちゃんと直哉さんと結婚できると思ったからだということ、宙ぶらりんな関係でこのままずっと時間がたつのが怖いことなどを、泣かないように頑張りながら話したけど、やっぱり自分の気持ちを伝えているうちに、涙がこぼれてしまいました。

直哉さんは、マナミが今の状況がぜんぜん前に進まなくてイライラする気持ちもわかるし、俺もそうだよ。と言いました。
私は思わず、元嫁さん、娘さん、両親すべてよりも私を選ぶと決めて、ここまで来たんだよね?だったらもっとしっかり周りを説得して、私を安心させてほしい。
今までずっと我慢してきたんだから、もう私に我慢しなくていいと一言言って欲しいの。これからのことが不安で夜眠れなくなる私の気持ちもわかってほしいと、いつもよりずっと強く一気に言ってしまいました。

直哉さんが離婚成立したことの、浮かれた気分がだんだん冷めて、難しい現実にぶつかると、なんだか婚外恋愛していた頃よりも、私は一人のような気がしてくるのでした。
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